肝臓・膵臓MRI検査のご案内
“沈黙の臓器”という言葉を一度は聞いたことがあるかと思います。 「肝臓」や「膵臓」は、病気を発症しても初期段階では自覚症状がほとんどありません。 そのまま進行してしまうと手術も難しいケースが多いことから、病気を早めに見つけることが非常に重要となります。
当院の人間ドックでは2022年2月より新オプション検査として、病気の早期発見有用なMRI検査を導入しました。
あなたの肝臓、膵臓は大丈夫? ~検査導入の背景~
肝臓
近年、人間ドックで脂肪肝を指摘される方が増加しています。
肥満、高脂血症、糖尿病・高血糖などが続くと肝細胞に脂肪が沈着するため、脂肪肝はメタボリックシンドロームの一つと考えられています。
脂肪肝は慢性的に炎症を誘発したり、肝機能障害を引き起こしたりすることがあります。 なかでも、非アルコール性脂肪性肝疾患は飲酒歴がほとんどない方に起こる、肝臓の脂肪化を基盤とした肝障害です。 栄養過多などで肝細胞に脂肪が沈着し、何らかの障害要因が加わると肝炎に進展します。 放置しておくと肝硬変、肝不全となることがあります。長い経過の中で肝臓がんになる症例も見られます。
膵臓
膵臓の病気で「膵がん」は、ステージ(病期)が進むにつれて生存率が著しく低下することから、特に早期発見が重要といわれています。
膵がんの割合は男性・女性ともに増加傾向にあります。 膵がんを発生させる危険性を高める要因として、家族歴(*)や生活習慣病(糖尿病・肥満)、喫煙、大量飲酒などが挙げられます。 家族歴については、近親者に膵がん患者が多いほどリスクは上昇します。 また、生活習慣病の2型糖尿病患者における膵がん発生リスクは、1.94倍ほど高率であると報告されています。
*家族歴とは…本人とその近親者の現在および過去の病気の記録。ここでは、近親者に膵がん患者がいるということを示しています。
(引用・参考文献:肝臓クリニカルアップデート 2019、臨床画像 Vol.38 No.2 2022)
検査でわかること
肝臓・膵臓MRI検査を行うことで、肝脂肪含有量、肝硬変の有無、肝臓の腫瘍の有無を評価できます。 超音波検査では見えにくい膵臓や胆管も写し出せるため、膵臓腫瘍の有無、胆管の評価、それらの早期診断が可能となります。 また、MRI(磁気)検査はX線被ばくなどがないため身体への負担も少なく検査することができます。
検査に際し、ご注意いただきたいこと
MRI検査は身体にとって無害であることが確かめられていますが、心臓ペースメーカーを使用している方など、体内に金属製の物が入っていると検査ができない場合があります。 ご心配な方はお申し込み時にお問い合わせください(歯の金冠等は問題ありません)。
料金
オプション検査 | 肝臓・膵臓MRI検査 |
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料金 | 29,700円(税込) |
※なお、この検査はドック受診日とは別日の実施となります。
※附属若穂病院人間ドックでも実施しております。