2020年12月25日
介護者教室を開催しました(12/16)
介護者教室『安全な食事介助の方法について』を開催しました。
今回はリハビリテーション部の松本春香 言語聴覚士が、加齢によって飲み込みにくさやむせが起こる嚥下障害や誤嚥性肺炎、誤嚥しやすい方への食事介助の方法について解説しました。
加齢に伴って、食べ物や飲み物が飲み込みにくいと感じることや、口腔内が乾燥したりむせたりすることがある方は多くなっていきます。このような「嚥下障害」により、栄養摂取が妨げられたり、誤嚥や窒息が起きたりすることがあります。また、飲み込みにくさは、食べる楽しみが失われることにもつながると説明がありました。
食べ物や飲み物が誤って気管や肺に入り、細菌が繁殖し炎症を引き起こす「誤嚥性肺炎」は、日本人の死因の第3位です(平成30年統計)。誤嚥性肺炎を起こすと、激しい咳や発熱、色のついた痰、呼吸困難などの症状が現れます。松本言語聴覚士は、誤嚥性肺炎の予防策として、細菌が繁殖しやすい口腔内のケア(歯と舌のブラッシング、入れ歯の清掃)や禁煙などを挙げました。また、食事に集中できるように環境を整えたり、食事前に口腔内の状態や痰、呼吸など体調の確認をすることも誤嚥予防に重要です。
誤嚥しやすい方に食事介助を行う際は、枕やクッションなどで頭の角度を調整し、やや前かがみの姿勢をとることで飲食物が誤って気管に入ることを予防できます。その他にも、これから食べようとしている料理を目の前に提示したり、味や香りがはっきりした食べ物や好物を食べさせるなどの工夫によって、「食欲の向上につながり、栄養状態の維持が期待できる」と説明しました。
介護者・介護予防教室は、介護方法の知識の習得や、高齢者ができるだけ要介護認定を受けず健康でいきいきとした生活を送ることを目指し開催しています。本年度の介護者・介護予防教室の日程や詳細、参加の際の注意事項については下記のページをご覧ください。なお、参加には前日までの事前申し込みが必要となります(定員15名)。
次回 1月13日(水)10:00~ 松代公民館
介護者教室『介護で役立つ食事・栄養の知識』
講師 相良江理 管理栄養士
お申し込み・お問い合わせ
長野市地域包括支援センター 長野松代総合病院
TEL:026-278-2058(直通)