2025年11月10日
第2回介護者教室を開催しました(10/15)
第2回介護者教室『自分の身体を見つめ直してみよう~肩痛・腰痛についてと予防~』を開催しました。今回は、リハビリテーション部の江澤 実 理学療法士と関 幸尋 理学療法士が肩痛・腰痛の現状や原因・予防方法について解説しました。
日本人が日常的に悩まされている症状のうち、「肩こり(肩痛)」と「腰痛」は男女ともに上位を占めています。肩痛と腰痛は、年齢による姿勢の変化や、仕事や日常生活での動作・重労働などによる負担の積み重ねにより起こるといわれています。特に、悪い姿勢は身体に持続的にダメージを与えるため、「悪い姿勢が続いたときは体勢を変えてリセットすることが重要」と説明しました。講義では、参加者の皆さんに普段の立ち姿勢と座り姿勢を見せていただき、江澤理学療法士と関理学療法士がアドバイスをする時間も取りました。
肩痛を訴える方の大半は、いわゆる「四十肩」「五十肩」と呼ばれる肩関節周囲炎に悩まされています。肩関節周囲炎は、肩を動かすときや夜中に眠れないほどの痛みが出る「炎症期」、痛みは落ち着くが肩の動きが悪くなる「拘縮(こうしゅく)期」、痛みはほとんどなく肩の動きが徐々に良くなる「寛解(かんかい)期」の3つの病期を経て回復に向かいます。拘縮期と寛解期に行う簡単なエクササイズを紹介し、参加者の皆さんとともに行いました。
一方で腰痛は、原因がはっきりしないものが80%以上を占め、その要因には肥満、喫煙、運動不足、ストレスなど複数の因子が関わっているといわれています。関理学療法士が寝たままできるエクササイズを例として見せたほか、参加者の皆さんといすに座ったままできるエクササイズを行いました。
肩や腰の痛みを感じても特に対処しない方は多く、江澤理学療法士は「気になりだしたら早めに対処することが大切。最もよいのは、症状がないうちに予防すること」と呼びかけました。エクササイズを習慣化するために、「1日1つから始める」「時間・場所を決める」「ご褒美を決める」など、少しずつ日常生活に取り入れていくことを強調しました。
介護者教室は、介護方法の知識の習得や、高齢者ができるだけ要介護認定を受けず健康でいきいきとした生活を送ることを目指して開催しています。日程や詳細については下記のページをご覧ください。
次回 11月12日(水)10:00~11:30 松代公民館 講義室1
第3回介護者教室『人生会議 ACP』(今年度最終回)
講師 地域医療連携課長 滝澤秀敏(社会福祉士)