2025年12月1日
第3回介護者教室を開催しました(11/12)
今年度最終回の第3回介護者教室『人生会議 ACP』を開催しました。今回は、地域医療連携課長の滝澤秀敏 社会福祉士が、人生の締めくくりをより良く迎えるための「人生会議」について解説しました。
2040年には認知症の高齢者が600万人近くに上るといわれています。認知症や他の病気により、もしものときに自分が望む医療やケアについて思いを伝えられなくなることがあります。その際に家族や周りの人が困らないように、人生の最期の迎え方についてあらかじめ繰り返し話し合い、共有しておくことを「人生会議」(アドバンス・ケア・プランニング:ACP)といいます。人生会議を実践している人はまだ少ないといい、滝澤社会福祉士は「家族などが困らないように、あらかじめ備えることが重要。まず、一言から始めることがポイント」と説明しました。このような話題は「縁起でもない話」として避けられがちですが、何気ない会話の中から気軽に始めることを強調しました。
講義の中で、自分が人生を締めくくるときに大切にしたいことを家族や医療スタッフと気軽かつ率直に話し合うことを目的に開発された『もしバナゲーム』というカードゲームも行いました。「痛みがない」「尊厳が保たれる」「不安がない」など、重病や死の間際に自分自身が大切したいことが書かれたカードを手札に集めていくゲームで、参加者の皆さんと職員がグループになって行いました。ゲームの最後に参加者の皆さんの手元には、自分が特に大切にしたい3枚のカードが残り、その3枚を選んだ理由をグループ内で語り合いました。参加者の方々からは、「家族を心配させたくない」「家族を看取った経験から、痛みがなく穏やかに最期を迎えたい」「元気なうちに周りに伝えたいことがたくさんある」などの思いが聞かれ、他の方の考えを聞くことで、自分自身の価値観や思いを改めて見つめ直す時間となりました。
*今年度の介護者教室は全日程が終了しました。多くの方にご参加いただきありがとうございました。来年度の開催日程が決まりましたらホームページ等でお知らせしていきます。