スポーツ整形外科
当院のスポーツ整形外科では、主として膝関節や足関節の関節鏡視下手術を行っております。近年では、近隣の先生方から手術目的に紹介していただく患者さんも多く来院され、関節鏡手術の件数は増加傾向にあります。また、県内屈指のスタッフ数を誇るリハビリテーション科と協力して運動療法による保存的な治療にも力を入れています。
代表的な手術は膝の靭帯再建術であり、年間100件近くの前十字靭帯再建術を中心に、後十字靭帯再建術、内側膝蓋大腿靭帯(MPFL)再建術なども行っております。また、半月板損傷に対しても、断裂の形態に応じて4機種の縫合デバイスと自己血由来のフィブリンを用いた縫合法を組み合わせることで、これまでは半月板の切除術を選択せざるを得なかった症例に対しても積極的に縫合しています。この他、軟骨損傷に対しても、従来のドリリングやマイクロ・フラクチャ―といった骨髄刺激手技に加え、モザイク形成などの骨軟骨移植、自己軟骨の培養移植(JACC;当院は東北信エリア唯一のJACC認定施設です)などの手技も取り入れています。また、中高年アスリートなどの場合には、これらの手技に高位脛骨骨切り術を併用することもあります。
さらに、足関節の手術においては、関節ネズミ・前方および後方インピンジメント(三角骨障害)に対する鏡視下手術、距骨骨軟骨損傷に対する骨切り術を併用した骨軟骨移植なども行っております。関節鏡は用いませんが、足部疾患に対する手術も比較的多く行っております。関節ネズミや関節拘縮に対する肘関節鏡も行っています。
手術が必要は症例なもちろんのこと、上肢・下肢を問わず、スポーツ障害や外傷でお困りの症例がございましたら、当科へご紹介ください。
鏡視下モザイク形成の例 半月板縫合の例 レムナント温存式前十字靭帯再建の例