先輩女性医師からのメッセージ

形成外科部長 宮澤季美江
長野松代総合病院
形成外科部長
宮澤 季美江

女性が医師として働く上で、この先「どこで」「どのように」仕事を続けていくのか、学生のうちから何となくモヤモヤ悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 どこで研修を行い、何科を選ぶか、という医師としての悩みの他に、親のいる地元から離れてよいのか? 多忙なパートナーと結婚してうまくやっていけるか? 妊娠、出産したときは?家族の転勤や留学についていくか? など、女性は様々なライフイベントの度に、いろいろ悩む場面が出てくるかと思います。しかし何年も先のことまでは誰にもわかりません。 ですので、今はっきりと「こうなったらこうしよう」と方向性を決めておく必要はないと思います。

私自身も、大学を卒業するときには、ただぼんやりと「どこかの医局に入って大学や関連病院で研修して…」としか考えていませんでした。 実際には、研修医時代を過ごした横浜から、結婚して名古屋へ、そして夫の実家のある長野へと異動し、その度に医局や病院が変わりました。 その中で感じたことは、その時に置かれた環境で、目の前にあることを全力でやる、それがいつか必ず役に立つということです。 沢山の経験を積んで、知識と技術をできるだけ多く身に付けておくことが、将来の働き方の選択肢を増やすことになります。 そして、真面目に、誠実に仕事に向き合っていれば、困った時には誰かが手を差し伸べてくれます。

時には休んだり、ペースを落としたりしながらも、まわりの人たちの理解と協力を得て、医師としてのキャリアを長く継続していくことが特に女性医師にとっては大切だと思います。

当院には同じように悩み、それを乗り越えてきた、あるいは今現在も悩みながら診療を続けている女性医師が何人も勤務しています。 今何となく感じている「モヤモヤ」も、まわりに話すことで何か解決のヒントが見つかるかもしれません。 女子学生の皆さん、当院へ是非一度見学に来てみませんか?

先輩女性医師と研修医