2024年10月1日
第1回介護者教室を開催しました(9/18)
今年度1回目となる介護者教室『認知症とくらし』を開催しました。
今回は檀原知里 認知症看護認定看護師が、認知症の人とその家族が笑顔で暮らしていくための支援や対応方法について解説しました。
認知症になる可能性は誰にでもあります。「何かおかしいな」という自分自身の感覚や家族が本人の様子の変化に気づき、早めにかかりつけ医や地域の相談窓口に相談することが大切です。症状によっては、治せる病気によって症状が出ているものもあり、早めに検査を受けることも必要だと強調しました。
檀原看護師は主な認知症の種類と症状の経過を示し、「できないことが増えていくが、できることも残っている」と説明しました。症状の特徴に応じて、「メモを活用する」「見守りながら一緒に行う」「役割を持つ」「人との交流を持つ」「できることは自分で行ってもらう」「周囲に病気のことを伝えておく」といった、本人が安心して生活できるような日常生活の工夫も紹介しました。
認知症の人が感じる不安感などに寄り添い、周囲の人がともに暮らしていくための基本的な対応方法についても説明しました。認知症になってもプライドは残り、失敗や間違えたことの経験や負の感情は強く残ります。ポイントとして、「本人の意思を無視せずに尊重すること」「子ども扱いしたり役割を取り上げたりせず、自信を取り戻せるようにすること」「怒鳴ったり不安にさせないように、安心して過ごせるように工夫すること」を挙げました。
認知症の人の家族は、「家族が認知症になってしまった」という戸惑いや混乱を感じます。こういった辛い心理変化を乗り越え、割り切ったり受け入れたりするためには、正しい知識を持ち、介護者を支援するためのサービスを利用することも必要だといいます。介護する側は自分の時間・人生を大切にし、一人で悩みを抱え込まないようにすることを強く呼びかけました。
講義の最後には、認知症の入院患者さんへのケアについて、小林可奈 認知症看護認定看護師が病棟での取り組みを紹介しました。
介護者教室は、介護方法の知識の習得や、高齢者ができるだけ要介護認定を受けず健康でいきいきとした生活を送ることを目指して開催しています。日程や詳細については下記のページをご覧ください。
次回 10月16日(水)10:00~11:30 松代公民館 講義室1
第2回介護者教室『自宅でできる運動について~腰痛・膝痛予防~』
講師 リハビリテーション部 関 幸尋 理学療法士