より安心できる、がん医療を目指して
～がんサポートセンター設置のご案内～
国民の2人に1人はがんにかかり、国民の3人に1人ががんで亡くなる「がん時代」と呼ばれています。 新しい医療技術、新しい抗がん剤など、治療方法は進歩を続けていますが、「がん」と診断され、生活を続ける患者さん達は常に様々な不安を抱えています。 その不安を誰かに相談することで、あるいはアドバイスを聞くことで、少しでも気持ちが晴れることがあるかもしれません。 しかし誰に？どこに？相談すればよいのか分かりづらいのが今の医療現場の問題だと思います。 そこで、当院では「がんサポートセンター」を設置し、がん患者さん、そのご家族を、様々な方向からサポートします。
1.栄養サポート
必要な栄養素を摂り、免疫力を高めることは、がん治療の基本です。抗がん剤治療などで食欲が湧かない、何を食べれば良いのか分からないなどのお悩みを管理栄養士がサポートします。
また口腔内の汚染は、抗がん剤治療中の肺炎などの原因にもなります。口腔ケアの専門家が口腔内清潔指導を行います。
2.リハビリサポート
免疫力を維持するための筋肉量の維持、生活機能の低下予防、リンパ浮腫のケアなど、がんに負けないからだ作りをお手伝いします。
3.生活サポート
医療費が高額になり、経済的な不安が治療継続の妨げになることもあります。社会福祉資源のことや医療費控除について、申請できる項目や在宅で受けられる医療・生活支援サービスについてサポートします。
4.緩和サポート
緩和ケア認定看護師を中心に、がんによる痛み、苦しみ、息苦しさなどからだの症状や、不安、抑うつなどの心の症状を和らげるサポートを行います。
また、これからの課題として、住み慣れた自宅で終末期を安心して過ごせるように、在宅での療養を応援する体制を築いていきます。
5.がん情報サポート(セカンドオピニオン)
テレビ、雑誌、書籍、インターネットなど健康、医療に関する情報が世の中に溢れています。しかし自分に最適な治療方法は何なのか、見極めるには専門的な知識が必要です。 情報の海を漂流する「がん難民」の方に、当院のがん治療専門医が医学的見地から適切な治療方法を提案します。
現在、当院で乳がん、肺がん、胃がん、大腸がん、膵がんなどを治療中の方で、受けたいサポートがある方は、担当医師、看護師に遠慮せず相談して下さい。サポートセンターは、多職種によるチームになっていますので、チーム内で連携をとり、担当する専門家が患者さんのところへ伺います。
また、東館一階にある総合相談地域医療センター内に、「がんサポートセンター」の窓口を設けてあります。お悩みのある患者さん、ご家族の方はそちらからでも相談が可能です。セカンドオピニオンについても、こちらで受け付けています。
医師、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、MSW など、多職種から構成されるサポートセンターのメンバーです。
