2016年3月7日

地域医療フォーラムinながの(第28回地域医療懇談会)を開催しました

平成28年2月27日(土)、地域医療フォーラムinながの(第28回地域医療懇談会)を院内ホールまほろばにて開催し、地域の皆さん約200名を含む約300名の参加がありました。

地域医療フォーラムは、地元住民の皆さんに医療や健康に関する話題を提供し、親しく意見を交わし、病院や地域に関する理解を深めていただくことでよりよい地域医療を提供するため毎年開催しています。

医療講演では、中村裕一副統括院長・脳神経外科統括部長より『認知症~最新治療と予防について~』と題して、認知症の種類から治療法・予防までわかりやすくユーモアを交えたお話がありました。認知症患者は、今後2025年には730万人まで増加すると推計されています。治療にはできるだけ早期に受診することが重要であり、さまざまなタイプの認知症を鑑別して診断をつけることが必要となってきます。その中で、認知症のタイプの大半を占めるアルツハイマー型認知症に関しては、薬物治療と、患者さんの精神的な安定を図る非薬物治療が有効であるとのお話がありました。また認知症の予防について、生活習慣病予防や生活に楽しみを持つなど「認知症予防の10ヵ条」が示され、予防のためにすぐに役立つ情報が提供されました。

通院における地域の交通事情に関する討論では、まず瀧澤好廣診療部長代行より総括的な話題提供と問題提起が行われ、加えて警察関係者と交通事業者、地域住民代表者より高齢者の運転免許や地域の交通事情についてそれぞれの立場から説明がありました。長野市・千曲市の公共交通担当者からも各市の公共交通機関の利用状況などが説明され、参加者も交えた意見交換が行われました。

近年、高齢者が当事者になる交通事故が増加しており、交通の安全を確保するために高齢者の運転免許の自主返納制度が注目されています。しかし自家用車ではなく公共交通機関を利用することは高齢者にとって不便な場合もあります。地域住民からは「バス停に行って待つことが大変」という意見があり、高齢者の通院手段の確保が大きな課題となっています。交通事業者からはタクシーやバスの割引制度、福祉自動車による送迎サービスなどが説明され、利用者のニーズに合わせられる交通手段が紹介されました。また公共交通機関の利用者減少により行政の負担も大きくなっており、現在の公共交通を維持するためには地域住民の積極的な利用と、一人ひとりが地域の公共交通を守るという意識を持つことが必要との意見が出されました。

この他にも院内ツアーが行われ、多数の希望者が参加しました。2月26日(金)に竣工したばかりの「災害救急強化病棟」の見学は大変好評をいただきました。またリハビリテーション部による運動指導では、簡単な言葉を覚えるテストや頭を使った体操などが紹介され、参加者は楽しみながら取り組んでいました。

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