
新人教育
メンター制度
薬剤師の業務は複雑で、高度な知識と問題解決能力が必要であるため、積極性があり自立的な人材が求められます。しかし新人にとっては気持ちがあっても何をどうしたらいいのかわからないものです。そこで当薬剤部ではメンター制度を導入しています。メンター=新人のお兄さん(お姉さん)と思っていただければOKです。新人1名につき専属のメンターが1名つきます。メンターは業務習得のサポートはもちろん、課題の明確化や目標達成に向けての支援、業務上感じている不安などに対する助言などを行っており、きめ細やかな指導で自立をサポートします。

新人教育研修プログラム
1年目に理解していただきたい業務手順が1冊の冊子に集約されています。項目ごとに到達度目標が設定されており評価者(メンター、薬局長)により業務の習得状況を評価、必要に応じて習得に向けてメンターがサポートします。

新人の1日
8:30 | 朝礼 | 1日のスケジュール確認、連絡事項の共有 |
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始業準備 | 毒薬管理、残置処方箋管理、環境整備 | ||
8:40 | 調剤 院外処方せん鑑査 電話対応 製剤業務 | 入院・外来処方せん調剤、処方せん鑑査、各種問い合わせ対応を行います。不明点は適宜先輩職員に相談できます | |
12:00 | 昼休み | リフレッシュルームもしくは職員食堂で昼食 | |
13:00 | 調剤 院外処方せん鑑査 電話対応 製剤業務 注射薬個人セット | 午前同様の業務に加え、14時の注射薬自動払出装置の稼働にあわせて注射薬個人セット業務を行います | |
16:30 | 終業準備 | 環境整備、清掃、各部署からの薬品請求対応 | |
1日の振り返り | メンターとその日の業務について振り返り | ||
17:00 | 終業 | 帰宅 |
キャリアアップ
調剤、注射業務、医薬品在庫管理、服薬指導、病棟薬剤業務など、まずはジェネラリスト(薬剤業務全般の幅広い知識を持つ薬剤師)として薬剤師に必要な知識の習得が必要です。もちろん、ICT、NST、緩和ケアチーム、褥瘡ケアチームなどチーム医療に携わることでスペシャリスト(専門薬剤師)への道も開くことができます。
研修会の様子
薬剤部では定期的に部内研修会を行っています。 新薬、ガイドライン、症例検討、学会報告など各薬剤師が持つ知識を職員全員で共有することで薬剤部全体の質の向上も目指しています。
認定資格
医療は日々進歩しています。それに伴い求められる知識も高度化しています。そこで当薬剤部では職員がスペシャリストへの道へ進むため、各種認定・専門資格の取得を奨励しています。
きっかけ
病棟業務をとおして、いろいろな診療科の患者さんの担当をさせていただきました。 循環器内科であれば心不全や心筋梗塞、脳神経外科であれば脳梗塞など当然診療科特有の疾患が多かったです。 しかし、あるときどの診療科でも必ず抗菌薬を使用するケースが訪れるということに気づきました。 抗菌薬の使い方は診療科や主治医によって様々で、なぜこんなに違うんだろうと思い、感染症治療に興味を持ったのがきっかけでした。
ICTメンバー入り
感染症治療の勉強をする中でそれを活かしていきたいと思い、入職5年目のときにICTへのメンバー入りを希望し、受け入れていただきました。 最初はラウンドに同行するだけで症例を追うのが精一杯。 抗菌薬適正使用のための提案などもほとんどできず、何とか振り絞って提案しても今思い返してみれば的外れだったこともあります。 それでもチームや、感染症と闘っている患者さんの役に立ちたいという思いで必死に勉強しました。 そして少しずつ経験を積み、認定取得を目指すようになりました。
認定取得と今後
認定取得にあたり、学会や研修会に参加して必要な単位の取得や試験勉強など大変な部分はありましたが、興味を持った分野でしたので気持ちを切らさずに一つ一つこなすことができました。 そして無事に試験に合格し、認定取得に至りました。認定薬剤師になったからと言って業務の内容が大きく変わるわけではありませんが、これまでどおり業務に向き合い、これまで以上に治療に貢献できるようもっともっと勉強していきたいと考えています。