当院について

令和2年度 長野松代総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 21 95 109 111 230 393 797 1,624 1,470 546

2020年度中に当院を退院した患者さんの、年齢を10歳刻みで集計した患者数です。

当院は長野医療圏の急性期基幹病院として、幅広い年齢層の患者さんを診療しています。 高齢化社会を反映して、全国的な傾向と同様に高齢者の入院が多くなっています。 今年は90歳代の患者さんの割合が初めて10%を上回りました。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 79 24.53 20.51 17.72 86.15
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 65 15.49 13.00 10.77 79.45
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 34 15.24 14.60 0.00 71.26
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2なし 15 9.73 11.26 0.00 66.60
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なしA-DROP スコア2 12 17.75 15.71 25.00 86.75

当院内科での入院患者の上位4疾患のうち2型糖尿病の割合が前年度から増加しています。 やはり生活習慣病として糖尿病は予防、治療すべき代表的疾患です。 その他、誤嚥性肺炎、尿路感染症は昨年同様当院内科の入院疾患の1,2位です。 これは入院患者さんの大半を高齢者が占めているためです。

出来るだけ住み慣れた場所に戻れるよう、また入院によりADLの低下が懸念されますので、当院では早期治療、早期退院を目指しています。 ただ高齢者の誤嚥性肺炎、尿路感染症は繰り返し起こります。 また患者さんのさらなる高齢化とも合わせ、平均在院日数が誤嚥性肺炎では2020年度23.03日から24.53日と延長しています。 超高齢者、難治例もあり転院率も増加しています。 平均在院日数も全国平均を上回っており、何とか早期治療、退院を目指してチーム医療を心がけております。

神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 - - 15.64 - -
010060x2990501 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 - - 17.65 - -
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし15歳以上 - - 17.00 - -
010090xxxxx0xx 多発性硬化症 手術・処置等2なし - - 14.72 - -
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 7.48 - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

手足がふるえ、動きが遅くなるパーキンソン病は、100人に1人と決して少なくない病気です。 肺炎や尿路感染症、ストレスなどで悪化するため、短期間集中リハビリ入院をします。 一方、発熱・頭痛・頸部痛などで発症する髄膜炎・脳炎・ギランバレー症候群などの急性発症の病気や、悪化を予防することが必要な多発性硬化症は、早期発見、早期治療が大切です。 専門医が常にいる病院であれば検査、治療が早く行えます。

神経内科には数時間~数日の急性期治療と数年~数十年の慢性期治療の重要な病気が混在し、いずれも検査、点滴治療、リハビリが重要です。 特に慢性期治療は、長野市内・長野県内の急性期病院とリハビリ病院などが連携を取り合った上で治療が受けられるようになっています。

呼吸器・感染症内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 41 23.59 20.51 12.20 89.29
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 27 17.33 13.00 7.41 84.59
030250xx990xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1なし 26 2.00 3.46 0.00 50.46
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 23 2.09 3.39 0.00 73.30
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 23 18.39 18.61 4.35 78.83

高齢化社会を反映して、入院患者の平均年齢は当科でも上昇の一途をたどっています。 加齢による嚥下機能の低下は誤嚥性肺炎を引き起こす要因で、その入院数は増える傾向にあります。 介護者も高齢・単身である割合が増えており、退院調整に多くの力を注いでいます。 患者さん本人だけでなく、家族も含めて、必要な補助、知識を得るための手助けを病院として行うよう努めています。 呼吸器科に特化した疾患として、肺癌や睡眠時無呼吸症候群、間質性肺炎の入院加療も行っています。 高齢者であってもADLが保たれている方には抗がん剤、CPAP、抗線維化剤等の治療を積極的に導入する傾向はさらに強まっています。 また当院では呼吸器科は感染症科としても機能しており、単純性尿路感染症などについて、かかりつけ患者や救急外来からの入院治療も行っています。 患者の年齢層が高くADLが低下しているためリハビリテーションと退院調整に時間がかかることも一因となって在院日数は少し長くなっています。

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 86 20.74 17.23 4.65 86.09
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 44 3.59 3.07 2.27 70.05
050130xx9901xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 23 37.65 18.64 30.43 86.17
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 22 14.95 10.56 0.00 80.77
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 16 12.50 12.09 0.00 70.06

狭心症に対してカテーテル治療を行なっただけでは生命予後は改善しません。 治療後に適切な運動療法を継続して行う必要があります。 当科では、カテーテル治療後に理学療法士とともに適切な運動療法を2~3回実施し、退院後も継続していただけるよう指導しています。 このため全国平均と比較して、カテーテル治療の入院日数が長くなっています。

高齢者が多く、療養型病院や他の急性期病院へ転院する場合があります。

消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 154 3.40 2.66 0.00 76.87
100120xx99xxxx 肥満症 手術なし 95 9.71 14.90 0.00 50.37
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 81 3.02 7.74 0.00 76.25
060035xx99x0xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 66 2.33 8.33 0.00 78.82
060100xx99xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 手術なし 42 2.19 3.00 0.00 78.81

当院消化器内科では、上部・下部内視鏡検査、腹部超音波検査、CT、MRI、内視鏡的胆管膵管造影検査を積極的に行い、食道・胃・大腸・肝臓・胆管・胆嚢・膵臓疾患の発見に努めています。 消化管出血止血術や総胆管結石採石術、早期食道がん、早期胃がん、大腸早期がんの内視鏡的切除、肝腫瘍に対するラジオ波焼灼法、閉塞性黄疸に対する内視鏡的ステント留置術も症例に応じ行っています。 また、切除不能な進行がんに対する化学療法や緩和療法も行っています。 2017年度(平成29年度)からは肥満症に対する教育入院や胃内バルーン留置術も開始しています。

小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
060380xxxxx00x ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 5.86 - -
100380xxxxxxxx 体液量減少症 - - 10.51 - -
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし 定義副傷病なし - - 7.17 - -
150070x0xx01xx 川崎病(2歳以上) 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり - - 10.19 - -
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 手術・処置等2なし - - 3.33 - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

小児科一般の疾患に対して、入院治療を行っています。 家族の負担などを考慮して、可能な限り早期退院できるようにしており、平均在院日数は全国平均より短くなっています。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 74 5.22 4.86 0.00 73.58
060035xx99x6xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 35 4.80 4.51 0.00 69.97
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 20 19.50 16.19 0.00 75.30
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 19 27.11 19.04 0.00 74.89
06007xxx9906xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等26あり 18 5.61 5.41 0.00 66.56

直腸がん化学療法、結腸がん化学療法、胃がん化学療法、胆嚢炎

当科では進行・再発大腸がん(結腸がん・直腸がん及び胃がん)に対し積極的な化学療法を行っております。 化学療法センターでの外来治療も行っていますが、特に高齢者では入院で化学療法を行うことで、多職種によるきめ細やかな管理が可能となり、より安全に治療が継続でき、生存期間の延長にも寄与しています。 化学療法を受けられる患者さんの平均在院日数は全国平均より短くなっています。

胆石症、胆石性胆嚢炎は頻度の高い疾患で、当院では高齢者の患者さんが多いのが特徴です。 救急部門と外科の連携により迅速な対応をとっており、治療患者数の多い疾患となっています。

乳腺・甲状腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 49 19.22 10.30 0.00 69.94
090010xx99x4xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 44 4.48 4.15 0.00 62.75
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 34 13.18 6.02 0.00 64.21
090010xx99x0xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 10 10.90 9.58 10.00 62.20
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等 手術・処置等1なし 10 11.90 8.50 0.00 58.70

乳がんは、女性に発生するがんの1位となっており、年間約6万人が発症し約1万人が死亡しています。 当院ではマンモグラフィ、超音波検査による1次、2次検診も全て引き受けていますので、年間3,000件以上行っています。

乳がんの治療は、専門医を中心としたセンターで行っています。 乳房再建は1次、2次を行っています。 比較的早期あるいは早期に近いがんが多く、当院の乳房温存率は約60%となっています。 術後の合併症も無く、内分泌化学療法を行って予後の向上に努めています。 再発された方に対しては、心のケアを含めた緩和ケアも行っています。 術後のリハビリテーションや化学療法も合わせて行うこともあるので、在院日数は長くなっています。

甲状腺がんは年間数十例の症例を扱っています。 乳頭がんが95%以上を占めるため、10年生存率は95%以上と良好です。 合併症もほとんどありません。

整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 82 36.09 23.36 0.00 75.18
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 82 40.13 25.09 42.68 84.09
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 79 13.81 13.96 0.00 29.29
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 67 32.88 21.03 0.00 70.64
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 65 19.18 18.81 16.92 80.26

整形外科では、膝の手術で入院される患者さんが最も多くなっています。 人工膝関節置換術(人工関節)・骨切り手術(矯正手術)・前十字靭帯再建手術・半月板の手術に代表される手術において、当院には長年にわたる実績があります。 専門の医師および医療スタッフが治療にあたっており、県外からも多くの患者さんが手術を受けに来ます。 人工関節や骨切り手術を受ける患者さんは変形性膝関節症や関節リウマチの患者さんが多く、靭帯再建や半月板手術の患者さんはアスリートや学生が多い傾向にあります。 年齢的なものもあって変形性膝関節症や関節リウマチの患者さんの入院はやや長めですが、靭帯再建や半月板手術の患者さんは術後も短期に退院されて学業、仕事に復帰しています。 いずれの場合も、 術後転院されるケースはほとんどありません。

コロナ過の中、スポーツ外傷が減少する中、2番目に多かったのは股関節などの骨折に対する手術であり、平均年齢もみても分かるようにかなり高齢で体力の衰えた方が受傷する場合が多いので入院期間も長めで、それでも十分な回復には時間がかかるため、他院に転院になることもまれではありません、

4番目は当院のもう1つの看板である変形性股関節症に対して人工股関節置換術を受ける患者さんです。 専門的にリハビリを行い、痛み無く安定した自立歩行を獲得し、1か月前後で退院します。

当院では脊椎脊髄の治療も行っています。 できる限り手術治療を行い早期離床歩行機能の獲得を目指していますがご高齢の方が多く、継続リハビリを目的として転院される場合があります。

脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 43 34.14 15.64 9.30 76.21
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 20 21.40 8.18 0.00 68.60
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 16 44.75 18.86 12.50 73.81
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 34.27 12.04 0.00 80.36
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 18.91 7.48 0.00 58.09

急性期脳梗塞に対するエダラボンによる治療が多くなっています。 発症早期から治療を開始できていると考えています。 平均年齢が高く心不全や呼吸障害を合併している患者さんも多いため、リハビリ治療に時間を要し、平均在院日数が長めです。 急性期治療後、療養型病院への転院となる事もあり転院率は高めです。 脳虚血発作などの脳循環不全の患者数も多く、頚動脈狭窄症に対しては動脈血栓内膜摘出術(CEA)も行っています。

皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 15 9.67 12.87 0.00 76.13
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 9.12 - -
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 3.81 - -
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 手術・処置等2なし - - 3.33 - -
080140xxxxx0xx 炎症性角化症 手術・処置等2なし - - 14.69 - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

当院皮膚科では、通院治療が主体です。 かつて入院することが多かった高齢者の帯状疱疹も、治療薬の改善や鎮痛療法の進歩などにより、通院で治療できることが多くなりました。 今日、入院対象となる帯状疱疹は、それでも痛みなどの症状が強い場合や、排尿障害などの合併症がある場合などにほぼ限られています。 皮膚の良性・悪性腫瘍などで手術目的に入院する例もかつては多くありましたが、最近は形成外科に依頼することが多くなっています。

入院事例の多い膿皮症は、そのほとんどが蜂窩織炎で、四肢などの軟部組織に細菌感染を起こした方です。 そのほか、薬剤過敏症やハチ刺されにともなうアナフィラキシーショックなどで入院される方がおられます。 これらの疾患については、内科や整形外科・形成外科での入院となる場合もあります。 入院期間は、必要最低限とすることを目標としており、全身的な問題が改善し在宅療養が可能となった時点で基本的には退院としています。

泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 74 9.12 8.52 0.00 71.84
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 67 3.16 2.54 0.00 70.99
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 49 7.37 7.13 0.00 73.82
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 35 6.91 5.67 0.00 64.23
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 17 9.82 13.00 5.88 73.82

当科ではレーザーを用いた先端治療を行っています。

前立腺肥大症に対してはHOLEP(ホーレップ,経尿道的レーザー前立腺核出術)を行っています。 利点として、出血が少ないため輸血の可能性が低い、大きな前立腺でも治療できる、再発が少ない、などがあります。

尿管結石に対してはf-TUL(エフ - ティーユーエル,軟性尿管鏡を用いたレーザー手術)を行っています。 体外衝撃波結石破砕手術(ESWL,イーエスダブルエル)は比較的簡単な治療ですが、結石の大きさや固さによって治療効果にばらつきがあり、複数回の治療が必要になることも少なくありません。 TULの利点は確実な砕石、結石の摘出がその場でできる、などがあります。 また、膀胱腫瘍に対しては初期治療として経尿道的切除術(TUR-Bt)を行っています。

心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 29 2.00 2.74 0.00 64.10

下肢静脈瘤の専門外来を開設しています。 2019年に日本で承認された最新の血管内塞栓術(グルー治療)、血管内レーザー焼灼術、硬化療法(静脈瘤内に硬化剤を注入して静脈瘤をつぶす方法)、の主に3種類の治療法の中から、患者さんに最も適した治療を選択して治療を行っています。 日帰り手術も行っており、平均在院日数は全国平均より1日近く短くなっています。 循環器疾患センターをはじめ、他科と協力して診療にあたっています。

産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり - - 8.43 - -
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし - - 3.11 - -
120165xx99xxxx 妊娠合併症等 手術なし - - 11.19 - -
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 - - 9.57 - -
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 - - 10.00 - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

当科の患者さんの特徴としては高齢婦人の骨盤臓器脱患者(膀胱瘤、子宮脱等)が年々増加しています。 積極的に手術療法を行ってますが、患者さんのQOLを考慮してペッサリー療法で外来管理している患者さんも多くみられます。

一般的な婦人科腫瘍に関しては、腹腔鏡手術の普及とともに減少しています。 ただ子宮頸部上皮内腫瘍に関しては積極的に子宮頸部(円錐)切除術を選択しています。

眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 211 3.03 2.76 0.00 76.77
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - 6.49 - -
020210xx99x0xx 網膜血管閉塞症 手術なし 手術・処置等2なし - - 6.98 - -
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 - - 5.65 - -
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 - - 8.97 - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

当科では白内障・緑内障・糖尿病網膜症・加齢黄斑変性症などの幅広い眼科疾患に対応できるよう診療体制および検査機器を整えています。 また総合病院における眼科の役割として、他科と連携を取りながら全身疾患と関わりのある眼科疾患について診療を行っています。

耳鼻いんこう科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 60 6.18 4.94 0.00 73.25
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 29 7.41 6.71 0.00 50.55
030428xxxxxxxx 突発性難聴 27 8.15 8.81 0.00 51.81
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 25 6.20 5.63 0.00 38.20
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 18 6.28 9.17 0.00 52.78

入院は、扁桃炎からめまい、突発性難聴と耳鼻咽喉科全般の疾患を取り扱っております。 当科では内耳障害の治療も行っています。

形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 10 2.50 3.07 0.00 74.80
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし - - 7.71 - -
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1なし - - 4.76 - -
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし - - 4.06 - -
161000x199x0xx 熱傷・化学熱傷・凍傷・電撃傷(Burn Index10未満) 手術なし 手術・処置等2なし - - 12.57 - -
※10未満の数値の場合は表示していません。
  1. 眼瞼下垂
    下垂の生じる原因に応じて適切な手術方法を選択しています。 腱膜性の眼瞼下垂症では、ゆるんでいる腱膜を瞼板に糸で固定し直すことで、まぶたが開けやすくなります。
  2. 皮膚悪性腫瘍
    腫瘍切除により大きな組織欠損が生じる場合には、皮弁法や皮膚移植により傷をふさぎます。 整容面に配慮した治療を行っています。
  3. 骨軟部の良性腫瘍
    脂肪腫、神経鞘腫、外骨腫などの摘出を行います。なるべく目立たない傷跡になるよう切開、縫合法を工夫し、アフターケアを行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 35 10 - 17 - - 1 8
大腸癌 31 18 24 77 - 37 1 8
乳癌 41 44 26 16 - - 1 8
肺癌 - 18 18 49 - - 1 8
肝癌 15 - - - - 37 1 8
※10未満の数値の場合は表示していません。 ※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

日本で最も罹患数の多い5つのがん(胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がん)について病期(ステージ)毎の延べ患者数を集計しています。 1人で3回入院される場合は、実数ではなく延べ患者数のため3人となります。 大腸癌の再発患者さんは37人となっていますが、実患者数では10人です。

当院は表に示したがんの他にも、甲状腺がん、膵がん、胆道がん、腎がん、卵巣がんをはじめ、幅広く診ています。

また、より安心で質の高いがん治療を目指し、外科治療、化学療法、緩和療法を受けるすべてのがん患者さんを対象に、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、理学療法士、医療ソーシャルワーカー(MSW)などがチーム体制をとる「がんサポートセンター」を設置し、患者さんおよびご家族を、他職種によるチームが様々な方向から支援しています。 2018年度からは緩和ケアチームを設置して体制を強化しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 12 11.50 60.33
中等症 93 23.41 83.70
重症 17 29.00 86.06
超重症 - - -
不明 - - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

市中肺炎の重症度はA-DROPなる指標で検討されます。 5つのチェック項目すなわちA(Age、年齢、男性70歳以上、女性75歳以上)、D(Dehydration、脱水あり)、R(Respiration、低酸素血症)、O(Orientation、意識障害あり)、B(Blood Pressure、収縮期血圧90mmHg以下)の頭文字をつなげたものです。 スコア0(いずれも当てはまらない)を軽症(外来治療)、1~2を中程度(外来または入院治療)、3を重症(入院治療)、4~5を超重症(ICU治療)として推奨される治療を簡便に判断できるようにしています。 当院の状況は、肺炎患者は123名で2019年度の167名から大幅に減少しています。 この原因としては、推測ではありますが、皆様が新型コロナ感染症対策として、マスク着用、手洗いの励行、自粛生活を送られてきたためと考えます。

まだまだ新型コロナ感染症は蔓延しておりますが、一人ひとりが出来る感染対策を行っていただければと思います。

脳梗塞のICD10別患者数等
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均
年齢
転院率
I63$ 脳梗塞 3日以内 132 33.95 79.08 20.28
その他 11 49.00 79.27 0.70

脳卒中の急性期治療を担っており、脳梗塞などの発症日から3日以内に入院される患者数が多いデータとなっています。 超急性期治療のrt-PA静注療法や早期リハビリテーションも行い、早期回復、症状軽快を目指して治療を行なっています。 TIA(一過性脳虚血発作)やVBI(椎骨脳底動脈循環不全症)などの脳卒中前駆症状の患者さんも多くなっています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 13 5.69 1.23 0.00 74.54
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

当科では大腸ポリープに対する内視鏡的切除や、脳梗塞後遺症の患者さんに対する胃瘻造設を、消化器内科などと協力して行っています。

循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 24 7.83 7.33 0.00 70.38
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 15 4.13 13.40 0.00 81.80
K597-2 ペースメーカー交換術 10 3.40 7.80 0.00 79.40
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) - - - - -
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) - - - - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

急性冠症候群(急性心筋梗塞や不安定狭心症)に対しては、直ちに緊急カテーテル治療を実施できるよう24時間体制で対応しています。 当院では開心術を実施していませんので、急性冠症候群の緊急処置後に、開心術を実施できる病院へ搬送する場合もあります。

消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 152 1.18 1.19 0.00 77.16
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 26 1.77 9.62 0.00 78.46
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 21 1.05 10.43 0.00 76.81
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 20 1.80 6.65 10.00 72.10
K654 内視鏡的消化管止血術 16 3.81 7.50 6.25 74.75

当院消化器内科では、上部・下部内視鏡検査、腹部超音波検査、CT、MRI、内視鏡的胆管膵管造影検査を積極的に行い、食道・胃・大腸・肝臓・胆管・胆嚢・膵臓疾患の発見に努めています。 消化管出血止血術や総胆管結石採石術、早期食道がん、早期胃がん、大腸早期がんの内視鏡的切除、肝腫瘍に対するラジオ波焼灼法、閉塞性黄疸に対する内視鏡的ステント留置術も症例に応じ行っています。

外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 62 1.11 3.02 0.00 72.60
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 33 1.55 6.30 0.00 70.33
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 17 1.94 6.88 0.00 72.12
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 15 4.40 14.40 0.00 75.40
K6335 鼠径ヘルニア手術 13 1.92 4.85 7.69 79.85

当科における手術件数順に、腹腔鏡下ヘルニア手術、腹腔鏡下胆嚢摘出術となります。 そけい部ヘルニアは一般的に頻度の多い疾患です。 腹腔鏡手術では前日入院、手術後3日で退院・社会復帰可能であるため、手術希望者には迅速に対応しており、結果 手術件数が多くなっています。 胆石症や胆嚢炎は生活習慣の変化などに伴い年々増加しており、腹腔鏡下胆嚢摘出術の適応患者も増えています。 当院では急性胆嚢炎に対してはガイドラインに準じ早期手術を導入しています。結腸悪性腫瘍(結腸がん)に対しては原則としてステージIIIまでは腹腔鏡下手術の適応としております。 術後の回復が従来の開腹手術に比べて早く、高齢者でも2週間以内の早期退院が可能となっています。

他には、虫垂炎手術、胃がんに対する胃切除・胃全摘術、胆道がん・膵がんに対する膵頭十二指腸切除、肝がんに対する肝切除など高難度手術を安全に行い、良好な成績を得ていることが当科の特徴です。

乳腺・甲状腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 34 1.74 10.44 0.00 64.21
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 22 2.18 14.09 0.00 71.41
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 20 2.20 19.80 0.00 73.30
K4741 乳腺腫瘍摘出術(長径5cm未満) - - - - -
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術(切除) - - - - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

乳がんで高齢者あるいは合併症等で全身麻酔下で出来ない症例も有り、局所のコントロールを目的に局所麻酔下で行う場合が増えています。 又、悪性腫瘍か良性腫瘍の確定診断のために行う腫瘍切除術も、入院にて安全に行っています。 乳がんの患者さんの平均年齢は、全国平均と比べて高くなっています。

整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 171 3.52 30.49 0.58 73.49
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 71 3.27 29.07 35.21 83.31
K079-21 関節鏡下靱帯断裂形成手術(十字靱帯) 53 1.00 13.49 0.00 26.57
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿) 36 0.19 2.78 0.00 56.36
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 34 1.32 10.71 2.94 56.68

当院の整形外科は、人工関節センターで一貫した治療を行なっており、20年以上にわたり年間 約200例近くの実績があります。 両側同時手術も多く行っていますので、実際の手術件数は表記患者数よりも多くなっています。

次いで多いのは主に転倒して骨折した方に対する手術です。高齢で体力の衰えた方が受傷することが多いため、手術が危険な場合も少なくはなく、すべての 方に手術することはできませんが、可能な患者さんには手術治療を積極的に行っています。 基盤には高齢による易転倒性と骨粗鬆症がありますので、適切に状態を評価し術後にリハビリを患者さんに合わせて行っています。 術後の身体能力の回復に時間がかかる場合が多く、半数の方は退院後も訓練を要するため、リハビリテーション主体の病院へ転院されています。

次いで多いのは スポーツ外傷に対する前十字靭帯再建術です。 もともと熱心にスポーツをしている元気な方が多いので、手術後の社会復帰も早く、転院はほぼありません。

4番目に多いのは術後患者さんの固定金具の除去手術です。入院も短期間であり、退院後もほぼ手術前の生活を送ることができます。

5番目は骨粗鬆症などの患者さんの、主に転倒による手首などの骨折に対する手術で、リハビリは通院で行うことが一般的で入院期間は短くなっています。

脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 13 1.85 33.62 0.00 81.54
K164-5 内視鏡下脳内血腫除去術 - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) - - - - -
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈) - - - - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

当科は慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術や脳動脈瘤頸部クリッピング手術、動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈)などが多くなっています。 脳卒中の患者さんが多いため関連する手術件数が多く、予防的外科治療も行なっています。 正常圧水頭症に対するシャント手術や、脳腫瘍、頭部外傷に対する手術も行っています。

泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザー) 68 1.97 7.26 1.47 71.72
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 49 1.12 5.24 0.00 73.82
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 34 1.56 5.12 0.00 67.00
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 17 0.94 8.00 0.00 72.82
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 10 2.00 10.30 0.00 75.10

当科ではレーザーを用いた先端治療を行っています。

前立腺肥大症に対してはHOLEP(ホーレップ,経尿道的レーザー前立腺核出術)を行っています。 利点として、出血が少ないため輸血の可能性が低い、大きな前立腺でも治療できる、再発が少ない、などがあります。

尿管結石に対してはf-TUL(エフ - ティーユーエル,軟性尿管鏡を用いたレーザー手術)を行っています。 体外衝撃波結石破砕手術(ESWL,イーエスダブルエル)は比較的簡単な治療ですが、結石の大きさや固さによって治療効果にばらつきがあり、複数回の治療が必要になることも少なくありません。 TULの利点は確実な砕石、結石の摘出がその場でできる、などがあります。 また、膀胱腫瘍に対しては初期治療として経尿道的切除術(TUR-Bt)を行っています。

眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 209 1.00 1.03 0.00 76.76
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) - - - - -
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) - - - - -
K269 虹彩整復・瞳孔形成術 - - - - -
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

当科では白内障・緑内障・糖尿病網膜症・加齢黄斑変性症などの幅広い眼科疾患に対応できるよう診療体制および検査機器を整えています。 また総合病院における眼科の役割として、他科と連携を取りながら全身疾患と関わりのある眼科疾患について診療を行っています。

耳鼻いんこう科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 23 1.00 5.04 0.00 51.00
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 12 1.50 5.92 0.00 57.92
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) - - - - -
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 - - - - -
K331 鼻腔粘膜焼灼術 - - - - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

当科では慢性副鼻腔炎などに対する、内視鏡下鼻・副鼻腔手術に力を入れております。

心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 29 0.00 1.00 0.00 64.10

下肢静脈瘤の専門外来を開設しています。 2019年に日本で承認された最新の血管内塞栓術(グルー治療)、血管内レーザー焼灼術、硬化療法(静脈瘤内に硬化剤を注入して静脈瘤をつぶす方法)、の主に3種類の治療法の中から、患者さんに最も適した治療を選択して治療を行っています。 日帰り手術も行っており、平均在院日数は全国平均より1日近く短くなっています。 循環器疾患センターをはじめ、他科と協力して診療にあたっています。

形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) - - - - -
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) - - - - -
K2193 眼瞼下垂症手術(その他) - - - - -
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) - - - - -
K333 鼻骨骨折整復固定術 - - - - -
※10未満の数値の場合は表示していません。
  1. 皮膚悪性腫瘍
    腫瘍切除により大きな組織欠損が生じる場合には、皮弁法や皮膚移植により傷をふさぎます。整容面に配慮した治療を行っています。
  2. 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)
    まぶたを開けるための挙筋腱膜が弱ったり、本来ある位置からはずれてしまっていることが原因で下垂が生じている場合には、腱膜を瞼板に固定することで、まぶたが開けやすくなります。
  3. 眼瞼下垂症手術(その他)
    まぶたの皮膚が余剰になり、目を覆うようになると視界の妨げになります。皮膚を切り取ることで眼が開けやすくなります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC 傷病名 入院契機 症例数 請求率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 16 0.30
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる 11 0.20
180040 手術・処置等の合併症 同一 14 0.26
異なる - -
※10未満の数値の場合は表示していません。

「播種性血管内凝固(DIC)」とは、様々な基礎疾患を原因として血管内に血栓を形成し、それにより凝固因子が消費されて、その結果出血傾向を呈する重篤な病態です。

「敗血症」も、尿路感染などの感染症を起因として、菌が血中から全身にまわる重篤な病態です。

「その他の真菌感染症」は副鼻腔真菌症など患者さんが含まれます。

「手術・処置等の合併症」は後出血、人工股関節脱臼、術後創部感染などの偶発的な病態です。 入院後にこれらを来す事はまれですが、医療は本質的に不確実なところもあり合併症を生じる可能性はゼロではありません。 合併症や偶発症が起これば、もちろん治療には最善を尽くします。

更新履歴
2021/9/28
公開
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JA長野厚生連

長野松代総合病院

〒381-1231

長野県長野市松代町松代183

TEL:026-278-2031

FAX:026-278-9167

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